未経験でも受講可能な実務者研修
「実務者研修」でキャリアアップの土台作り
未経験で介護職員として働き始めた人も、時間が経つにつれて仕事に慣れ、やりがいを感じ始めるでしょう。そのような人がキャリアアップを目指す時に「実務者研修」を受講する方法があります。以前は「介護職員基礎研修」「ホームヘルパー1級」という資格でしたが、2013年に実務者研修に統一されています。介護の現場で活かせる専門的な知識とスキルを学ぶことができます。なぜキャリアアップのために実務者研修の受講がおすすめかといえば、その先にある「介護福祉士」の資格取得のためです。介護福祉士の受験資格として、3年以上の実務経験と実務者研修の受講が義務付けられているからです。介護職員として3年間働く間にもっと上を目指して介護業界で活躍したいと思った人は、実務者研修を受講しましょう。そして介護福祉士へのキャリアアップを本格的に目指しましょう。
実務者研修を受けるために必要なこと
実務者研修を受講するために特別な資格や実務経験は必要ありませんが、450時間のカリキュラムを受講する必要があります。また似たような資格に「初任者研修」がありますが、介護福祉士を目指すためには、初任者研修の受講は義務付けられていませんので、実務研修から受講する人も少なくありません。ただし介護業界未経験者で仕事をするために基礎をきちんと学びたい場合は、初心者研修から始めましょう。また実務者研修を受講する時には、初心者研修で学ぶ130時間のカリキュラムが免除されますので、研修は無駄にならなりません。
実務研修の内容とは
実務者研修は介護保険制度について、ケアプランの立て方、サービス計画を提案する力を養うためのカリキュラムを学びます。また初心者研修で学ぶ基礎的なカリキュラムも含まれています。さらに「たんの吸引」「救急救命」などの演習も行います。介護現場で必要になる実践的な介護の技術を学べる場所になるでしょう。学習内容は専門的になりますが、未経験者でも理解することができる内容で、難易度はそれほど高くありません。実務者研修を終えた後、最後に修了試験として筆記試験と実技試験が行われますが、試験の合格は義務付けられていません。そのため試験を行うかどうかは、実務者研修を実施するスクールの判断しだいです。仮に合格できなくても追試験が実施されるなど、スクールのフォローがあります。
「サービス提供責任者」へキャリアアップ
実務者研修を修了すると、「サービス提供責任者」になることができます。「サ責」と呼ばれ、ケアマネージャーと介護職員の間を取り持つ調整役になります。介護施設には欠かせない重要なポストです。施設の現場のトップ的な立場を任され、介護職員を率いて活躍することができます。これまでできなかったような中身の濃い経験を積むことができるでしょう。