高まる介護業界の将来性
人口は減っているが高齢者は増えていく
少子高齢化が社会問題になり久しいです。しかしこの問題をそれほど深刻に捉えていない人も多いようです。実はすでに日本の人口は頭打ちを迎えていて、2010年の1億2806万人から減少を始めています。高齢者が増えているのは知っていたけれど、人口が減っていることには気付かなかったという人も多いかもしれません。日本の人口は2050年前後に1億人を割り、2060年には8674万人まで減ると言われています。このまま少子高齢化が進めばさらに人口は減ってしまいます。しかし人口の減少と反比例するように高齢者の人数は増えて行きます。人口が3分の2程度に減る2060年になっても、高齢者の数だけじわじわと増えて行くと予想されています。人口が減るのに高齢者だけは増え続ける…、これがかなり異常な状況だということに気付かれるでしょう。
介護業界は成長産業
高齢者が増え続ければ、介護サービスの受給者も増えていきます。実際に2000年から2012年までの短期間で約200%、人数にして300万近くも介護サービス受給者は増えました。内訳をみると訪問介護やデイサービスなどの居宅サービスが238%増えて、特別養護老人ホームなどの施設サービスは65%増えています。介護サービスの需要は今後さらに増え続けていくと予想されます。介護サービスの受給者が増えれば、介護職員の確保が必要になります。介護業界で働く気がある人にとっては、介護業界は成長し続ける業界であり、将来性に満ちている仕事と捉えることができます。人口が減り、労働人口も減り続けることを考えれば、競争者が少ない分、売り手市場になりやすいです。転職がしやすく、待遇改善も期待でき、自分が働きたい職場への転職もしやすい状況になりそうです。
常に売り手市場な介護職員
2000年にわずか55万人に過ぎなかった介護職員は、2012年には150万人近くに増えています。ざっと3倍の需要の増加が見て取れます。さらに2025年までに、5倍にあたる250万人の介護職員が必要になると予想されています。しかし現在の状況下では介護職員の数は、どんなに頑張っても230万人に届かない程度という予想結果もあります。介護業界は今後成長を続け、しかも常に人材不足の状態が続くことが考えられます。長い間ずっと売り手市場が続く、稀有の業界となるでしょう。人材不足が続けば、経験者でなくても採用されやすくなります。現在でもすでにその兆候は出ていて、とにかくやる気を見せれば仕事の未経験者でも採用されやすくなっています。未経験者でも働き始めることができ、さらに仕事をしながら資格を取得しキャリアアップすることも可能です。もちろん介護職員としての経験があり、必要な資格取得をしている人やスキルを持っている人はさらに歓迎されるでしょう。